ご遗体に学ぶ医疗?医学研究を?えるもの―解剖?死后の?体提供を表明した?々52名の証?の検讨―

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 近年、死后脳研究は神経疾患や精神疾患の解明に重要な役割を果たしています。こうした研究活动には、研究参加に协力する人の存在が欠かせません。一方、日本では、解剖写真の厂狈厂投稿が大きな话题になったように、身体の取り扱いや流通のあり方について、多くの人々が関心を持っています。

 井上悠輔 医学研究科教授らは、研究に参加する意思を表明した市民?患者の視点に寄り添い、その背景や関心をより深く知る作業が研究側にも求められると考え、東京都健康長寿医療センターのブレインバンク(死後脳のバンク)への提供意思を登録した88名を対象に郵送調査を実施し、52名から回答を得ました(回答率59.1%)。

 本研究は死后の身体提供の意向を表明した个人の想い?悬念に迫ったアプローチ自体が极めて贵重なものであり、ご本人の関心や悬念に応じたコミュニケーションの重要性、家族向けガイダンスの充実や、研究成果の定期的な発信の重要性が明确になりました。今回はヒアリングの一报であり、今后もインタビュー调査などを通じてより検讨を深める取り组みを続ける予定です。

 本研究成果は、2025年2月7日に、国际学术誌「狈别耻谤辞辫补迟丑辞濒辞驳测」にオンライン掲载されました。

研究者のコメント

「本研究の発表にあたり、遗体研究やブレインバンクは、医疗?研究と社会との间にあり、一つ一つの出会いを大事にして积み上げられてきたものであることを改めて実感しております。

解剖や死后の研究参加の话は、年末の报道では大きな话题になりましたが、従来、社会的に注目を集めることは多くありません。世代をまたいで、患者?家族と医疗者?研究者との共同作业で活动が积み重ねられていることや、今后も続けていくためにどのような取り组みが必要かを、引き続き考えていきます。

これまで、研究伦理の文脉でも、『遗体』や『死后』の话はほとんど议论されてきませんでした。その人が生きていることを前提とした配虑?保护の议论の延长のみで、医学研究をカバーし切れるのか、わたしは问题意识を持ってきました。死后の研究参加は人や他者を信頼し、そこに託す视点が强くなります。この视点は、ブレインバンクに限らず、现在?将来の研究活动にとって大きな広がりがある概念だと考えています。」(井上悠辅)

研究者情报
研究者名
井上 悠輔
书誌情报

【顿翱滨】


【书誌情报】
Yusuke Inoue, Maki Obata, Maho Morishima, Shigeo Murayama, Yuko Saito (2025). Bridging minds: Participant perspectives on postmortem brain research and engagement. Neuropathology.